2015年5月4日月曜日
脳化学は人格を変えられるか
少し前に図書館で借りた本です。
同じような体験をしても悲観的にとらえる人と
楽観的な人とに分かれますが
それはサニーブレイン(楽観脳)とレイニーブレイン(悲観脳)という
脳の働き方で説明がつくらしいのです。
一般的に人生に幸福感を持って生きている人は
楽観脳を持っていることが多いのですが
それが「生まれ」によるものなのか「環境」によるのかを
遺伝子や脳内物質の働きを調べる実験結果から結論づけていっています。
少し前までは「生まれ」=遺伝子で
人の性格はかなりの部分決まっていると考えられていましたが
脳は年をとってからでも成長・変化していくことが
最近の実験から明らかになってきているそうです。
専門用語はあまり使わずに、平易な文章で書かれているので
つかえずに読み進められました。
面白い実験話が多く載っていたのですが
読み終わった途端にかなりの部分は忘れてしまいました。。。
その場では感心するのですが一度読んだだけでは駄目ですね。
そんな中で印象に残ったのは以下2つの話。
・1~2世代前の祖先が置かれた環境が子孫に大きな影響を与える。
たとえば飢餓や喫煙というった環境はなんらかの遺伝子の働きを発動させ
次世代にひきつかがれる
(遺伝子は環境によって変化する)
・PTSDを煩っている人がフラッシュバックを起こした場合
6時間の間は脳の記憶の再編成が可能
(一度すり込まれた恐怖体験も何度も記憶を修正することで治癒が可能)
悲観脳もトレーニングによって楽観脳へ変えていくことはできると
結論づけられていますが、悲観的であることは危険への察知能力が
高くもあるので、むやみに楽観的であることを推奨はしていませんでした。
楽観:悲観が3:1がベストバランスらしいです。
なにごともバランスが大切なのですね。